登別市内の小学校に勤務して13年。その中で、私はいろいろな形で「ふぉれすと鉱山」を利用させていただき、子ども達と一緒にたくさんの貴重な体験をさせてもらいました。
最初は、4年生を担任していて、9月か10月に総合的な学習の時間(?)で、行ったときだったと思います。どういう経緯だったか記憶が定かでありませんが、すっかり冷たくなった川に入って子ども達とずぶ濡れになってしまったことだけは、今でも鮮明に覚えています。川から上がった時、自分も子ども達も、体のふるえが止まりませんでした。スタッフの方からいただいた温かいお茶が体に染み渡りました。終わった後にスタッフの方と「やっぱりちょっと(時期が)遅すぎましたね。」と、反省したのも記憶の中に残っています。
その後、「冬の鉱山町で、人がたくさん住んでいたときの跡を探そう」と、雪の深い道なき道を歩いてみたり、宿泊学習では夜の森や川の様子を調べに行ったりと、日常の学校生活ではけっして味わうことのできない体験を子ども達と一緒にさせていただきました。また、現任校では「鳥の生態」をテーマにした総合的な学習の時間について、ふぉれすと鉱山でなければ味わうことのできないようなプログラムを考えていただき、実践させてもらっています。結構わがままなことを言うこともありましたが、こちらの学習のねらいや教師の思いを聞き入れて、それに合ったプログラムを提供してくださるのも「ふぉれすと鉱山」の魅力の一つです。
「日常とかけ離れた体験」
それがふぉれすと鉱山へ行く時の大切なキーワードだと私は考えております。どの学年で利用させていただいても、子ども達の目が輝き、パワーが満ちあふれてくる・・・。 普段はちょっとおとなしくて、けっして活動的でない子も、高いところから川へダイブしてずぶ濡れになっている。普段は生きものが嫌いな子が、鳥の鳴き声に耳を澄まし、えさとなる水生昆虫を必死になって探している。などなど、普段の学校生活とは別人のように、生き生きと活動する子どもの姿がたくさんみられます。その姿はまるで“ふぉれすと鉱山の魔法”にかかったかのようです。
それは大人も同じです。以前、胆振教育研究所の所員をしていた時、先生方を対象とした研修講座をふぉれすと鉱山で開催したことがありました。参加して下さった先生方が、とっても楽しく生き生きと活動しているのが印象的でした。子どものように川の中ではしゃいで水をかけ合ったり、滝に打たれたり、目玉シールを貼った木を見て、みんなで大笑いしたり・・・。先生方の目が本当にきらきらと輝いていました。心も体も満たされた研修講座を行うことができました。
「本気になって自然と関われば、子どもも大人もよい気持ちになる。心地よくなる。」
ふぉれすと鉱山のスタッフの方の言葉です。そのような「本気で自然とかかわることのできる~日常の学習では味わえないこと」がふぉれすと鉱山にはたくさんあります。これからも、子ども達と一緒にふぉれすと鉱山で素敵な体験をしていきたいと思っています。
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鈴木 貴雄
1968年 室蘭市生まれ
小学卒業までを登別市で過ごす
1991年~ 教諭として教壇に立つ
2000年~ 登別市立幌別小学校 教諭
2009年~ 登別市立青葉小学校教諭