実は私、数年前まで人前で話す事が苦手な人間だったのです。五年程前に妻に誘われ、アウトドアの企画に参加したのが、ふぉれすと鉱山との出会いでした。この以前にも、センターが出来る前、市民研修センターだった時代に仕事で利用した事もあった場所で存在は知っていました。その頃の週末の過ごし方や家族とのイベントごとは、道内各地で行われている参加型のお祭り（早食い・早飲み・仮装・ビンゴ大会など）に参加して、優勝しては景品・賞品を持って帰ってくる様な日々でもありました。それが、登山や沢登り教室などに参加し、アウトドアの面白さにハマり、今ではすっかり職場でも「ネイチャー」と呼ばれるまでに…。昔、愛用していた釣竿達も家の端に追いやられ登山用品に占領されています。

　登山や沢登りなどの活動を通じて、自然に触れ、その空間で人と接する事で、今まで疑問にも思わない事や見た事の無い景色に感動している自分に気づき、自分の感性が変わって来た、この感覚を家族ともっと共有したいと思い始めていました。　今考えるとこれが鉱山病の始まりで、「人に伝えていきたい」という想いの原点ではないかと思います。そして今、私は皆さんの前に立ち、ガイドとして参加者の皆さんに楽しんでいただく時間、KoNG（※）のリーダーとして、KoNGの仲間達をサポートする立場でもあり、日々色んな事に想いを巡らしこの活動に携わっています。
　
　今後の目標は、一人でも多くの「鉱山病」患者を増やすこと。そして、KoNGをグローバルスタンダードにする事です。そんなこんなで、うちの家族も「鉱山病」にかかっちゃってます。

※KoNG ： Kozan Nature Guide
コング：コーザン・ネイチャーガイドの略
ふぉれすと鉱山の来館者に対し、鉱山町の自然環境を、安全に、的確に案内できる人材を育成し、その資質・品質を保持、発展させるとともに、鉱山町における自然環境の再生の過程をより多くの市民に啓蒙することを目標に認定されたガイドのこと。（認定：モモンガくらぶ）

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木幡 峰夫

登別市出身。コーザン・ネイチャーガイド7期生。2012年～コーザン・ネイチャーガイド代表