モモンガくらぶ

2013年11月 のアーカイブ

目指せ!雨男返上 鉱山録vol.30より

「おっ、雨が降ってきたな。」、「だって今日から山田さんが来るからだよ。」鉱山でそんな話をされているなと思いつつ、曇天で見ることができない樽前山の横を鉱山目指していつも走っている山田です。3年ほど前から大学の授業として、またプライベートとして、いろいろなかたちで鉱山を利用させていただいています。たとえば、授業としては毎年8月のお盆週間の5日間、テント生活、野外炊事を基本として、地球岬を目指すMTBツーリング、川又温泉を目指す沢登り、ひとりで森の中で一晩過ごすソロビバーク等の活動を行っています。学生たちにはこのような活動をとおして鉱山の豊かな自然をたくさん感じてほしいと考えていますが、それ以上に鉱山の自然と正面から向き合いながら、学生たちに自律的な判断力と行動力を身につけられる場を与えていきたいと考えています。自分で判断して行動できる力を備えた人間になってほしいと願っています。
多種多様でグローバルな社会では、組織の寿命は以前よりもっと短くなり、生涯にわたって同じ組織に所属することは、これからますます少なくなるでしょう。したがって、組織や社会が変わっても自分で生きていける力が必要になります。つまり、どのような状況下でも自分にしかないスキルに裏打ちされた自分の自信となるような力を身につけ、ありとあらゆる問題に直面した時でも、自分で判断し、解決して、行動できるようになることが大事だということです。他人に制御されないだけの本当の人格、歴史、言葉、生命、あるいは世界の状況、社会についてのバランスのとれた認識、教養を身につけた人材を育成しなければならないと思っています。
 私の授業には、受講生だけではなく、単位取得に関係なく自然体験の指導者の勉強をするために参加しているスタッフ学生がいます。受講生にとっては様々なアクティビティを体験しながら、スタッフにとっては指導場面や運営面で、それぞれ問題や課題に直面します。そこで受身になるのではなく、自らが意識を高く持ち、積極的、主体的に解決してほしいと願っています。学生を本質的に成長させる学びの場が、ふぉれすと鉱山で展開する自然体験には存在していると考えています。そんな教育活動が実現しているのも、鉱山のスタッフ・ボランティアのみなさま、鉱山の豊かな自然のおかげです。とても感謝しています。
私としては鉱山に何か恩返しがしたいです。そのひとつの方法として、私が晴れ男になるように努力するというのはどうでしょうか。

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山田 亮
北海道教育大学岩見沢校 スポーツ教育課程スポーツ教育コース アウトドア・ライフ専攻 講師

1976年、兵庫県神戸市出身。山梨大学大学院で野外教育、アウトドアレクリエーションを専攻し、2003年4月から2010年3月まで北海道浅井学園大学・北翔大学に勤務。2010年4月より現職。大学では、アウトドアをフィールドにした授業を通して、自然体験活動の指導者を養成している。

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